見逃すと重症化も…歯周病の初期症状とその対策

見逃すと重症化も…
歯周病の初期症状とその対策

歯周病は、歯を失う2大原因の一つです。近年は低年齢化が指摘されていて、年代を問わず、誰もが注意しなければいけない病気だと言えます。 歯周病が恐ろしいのは、痛みなどの自覚できる初期症状がなく、静かに進行していくところです。早期発見・早期治療につなげるため、歯周病の初期症状を把握しておくことが大切です。

歯周病の初期症状

歯周病で痛みが生じるのは、ある程度進行してからです。そのため、初期の段階に気付いて、すぐに適切な治療を開始する人は少ないようです。初期段階の歯周病は痛みがありませんから、放置して進行させてしまう人が多いのが実情です。
次に紹介するのは、歯周病の主な初期症状です。当てはまる場合には、進行させないように早めの受診が必要でしょう。

  •  歯磨きした時に出血する
  •  歯肉が腫れている
  •  歯肉が赤みを帯びている など

歯周病の早期治療

歯周病が発症する根本の原因は、細菌(プラーク)ですが、発症には口の中の環境、生活習慣などが複雑に関係しています。
口の中の細菌を減らすこと(プラークコントロール)はもちろん、発症に関係するリスクを減らすことが、歯周病の改善・再発予防に必要です。

歯周病の発生要因

プラークコントロール

虫歯は細菌によって引き起こされる歯の病気ですが、歯周病は細菌によって歯肉に引き起こされる感染症です。そのため、歯周病を改善するにはプラークコントロールが欠かせません。

プラーク(歯垢)とは細菌の塊のことであり、歯の表面や歯と歯茎のすき間に付着する白くネバネバした物質です。歯磨きで取り除くことができるため、日々行っている歯磨きが、プラークコントロールの基本ということになります。
しかし、歯磨きだけでは完璧にプラークを除去できないため、歯科医院でクリーニング(PMTC)を受けたり、セルフケアの質を高めるために、ブラッシング指導を受けたりすることが有効です。

生活習慣の見直し

歯周病の発症には、細菌だけでなく、喫煙やストレスなどの生活習慣(生活環境)も影響しています。そのため、歯周病は生活習慣病としても位置づけられています。
歯周病の発症リスクには、主に次のような生活習慣があります。リスクとなる生活習慣の改善も、歯周病の症状改善、再発予防に不可欠です。

  •  喫煙
  •  ストレス
  •  食習慣
  •  運動不足
  •  寝不足 など

発症しにくい口腔環境をつくる

歯周病が発生しにくいケア

詰め物(インレー)や被せ物(クラウン)が劣化して、適合していなかったりすると、汚れが溜まりやすくなります。また、歯ぎしりや噛みしめがある場合には、歯茎や歯槽骨に過度な負担をかけて進行を招きやすくするため、対策が必要です。
歯周病が発症・再発しにくい口腔環境をつくることも必要となります。

早期治療の重要性

歯周病によって一度破壊された組織は、症状が改善しても、元の健康な状態には戻せません。再生療法などの大がかりな治療が必要になってしまいます。
そのため、初期段階に適切な治療・対策を行い、歯肉や歯槽骨への破壊を抑えることで、完治(元の健康な状態に戻す)も可能です。

初期段階の歯周病は、適切なプラークコントロールを行うことで、症状を改善できるケースも多いですが、自己判断だけで対策を行うのではなく、どのくらい歯周病が進行しているのか、どのような対策(治療)が最適なのか、診断を受けることが大切です。
歯周病の初期症状があるならば、一度歯科を受診することが必要でしょう。

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